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三津浜歴史探訪 その12 「三津厳島神社は総本社宮島より古い」

はい、ファンの皆様お待たせしました。このシリーズも再開します。


厳島とは「神に斎(いつ)く(=仕える)島」が語源。あまりにも宮島(世界遺産ですからね)が有名すぎて割と知られてませんが、厳島神社はなんと全国に約500社もある。もちろんその殆どが宮島以後に創建されたもの。


しか〜し、三津をなめてはいけません。三津厳島神社の歴史は、崇峻天皇(第32代/592年12月崩御)の時代に、筑紫(現福岡県)、宗像大社から三女神(市杵島姫命/いつきしまひめのみこと、湍津姫命/たぎつひめのみこと、田心姫命/たごりひめのみこと)を勧請したことが始まり。対して宮島は、推古天皇元年(代33代/593年に在位)、当地方の有力豪族・佐伯鞍職(さえきのくらもと)が社殿造営の神託を受け、勅許を得て御笠浜に社殿を創建したのに始まるとされる。文献での初出は弘仁2年(811年)まで下る。


つまり、三津厳島は592年以前に存在しており、宮島は翌593年以後に建てられたと言うことになります。しかし、当時、三津厳島は「三津浜大明神」として祀られており、724年に宮島の神を勧請されてから厳島神社と称することになります。


このように三津厳島神社はとても歴史があるのです。大国主命(おおくにぬしのみこと)、小彦名命(すくなひこなのみこと)、塩土神(しおづちのかみ)、崇徳天皇(すとくてんのう)、事代主命(ことしろぬしのみこと)、蛭子命(ひるこのみこと)、保食神(うけもちのかみ)も合祀されており、菅原道真もお祀りされています。受験生のみなさん、お参りしてね。



それから、境内に表忠碑という大きな石碑がありますが、この文字(揮毫)は秋山好古のものです。 ちなみにこの厳島神社には、出雲大社や太宰府のような分祀、分院という考え方はありません。

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